DVとはAbout domestic violence
“ドメスティック” は、家庭内での事、家庭内に関する事、自国・国内に関する事を意味します。“バイオレンス” は、激しさ・強烈さ・暴力・暴行を意味します。
“ドメスティック バイオレンス” とは、家庭内の配偶者や、恋人など親密な関係にある、またはあったものから振るわれる暴力という意味です。これは、単なる喧嘩ではなく、加害者から被害者への一方的な身体的暴力であることが圧倒的に多いのですが、身体的だけでなく、一方的な支配などの心理的暴力、経済的暴力、性的関係を強要する性的暴力も含まれます。このため、逃げる加害者に対してストーカー行為をすることも少なくありません。このような場合、ストーカーを直接的に防ぐ治療も必要ですし、またDVに対する治療も同時に行う必要があります。
DV専門外来・相談
DV加害者の治療内容としては、医師との個別精神療法、内観療法、条件反射制御法、集団精神療法を取り入れています。通院専門の病院ですので、仕事、家事を続けながら治療に取り組めます。早期かつ軽症なうちに治療を開始すれば、それだけ早く問題を解決することができます。
初診のみ予約制となるため平日の昼間に受診していただくことになりますが、それ以降は予約の必要はありません。また夜間診療も可能になりますので、通院・通学しながらの治療が可能です。
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DV治療プログラム
必要な治療プログラムに参加することができます。参加する治療プログラムは主治医と相談して決めていただけます。治療内容は、医師との個別精神療法、集団療法、内観療法、条件反射制御法を取り入れています。
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DV家族の方へ
パートナーのDV(暴言・暴力)でお困りのご家族にとって、本人のDV行為に対する、不安や恐怖は図り知れません。子どもがいる家庭であれば、別居や離婚を考えることはあっても、実際にその道を決断するには覚悟も必要となります。DV行為は、一般に治り難いと言われています。
そのため、DV行為を行う本人と別れて新しい人生を歩む人もおられると思います。しかし大半の方が、子どものためや経済的な問題から、DV行為を行なう本人のもとで、恐怖に怯えながら生活を送り続けているのが現状ではないでしょうか?
加害者本人の原因を取り除かないと、本人の行動は維持されます。そのため、再度同じようなDV行為を起こすことも少なくありません。DV行為を防ごうとするときには、物理的、社会的な制裁をもって、加害者本人の行動をコントロールするより、加害者本人自ら、自身の行動をコントロールできる様になってもらうために、治療を受けることが効果的です。
治療を受ける中で、DV行為を行なう本人自身が、自身の感情のコントロールや、衝動性を知り、対応を学ぶことで改善していくことができます。DV行為を行なう本人の変化は、その被害者となりうる御家族やパートナーの方の明るい人生の入口になります。DV行為を行なう本人には、病気という知識も意識もないため、なかなか治療を受け入れることは難しいと思います。
DV行為を行なう本人は、被害者が、シェルターに避難する、自宅から出ていく、離婚をきりだされた時に始めて自分のDV行為の事の重大さにやっと気付くものです。離婚されるくらいなら、別れるくらいなら・・・と考え、治療に繋がることが殆どです。しかし、本人が事の重大さに気付くまでの、家族の負担は計り知れません。
ご家族やパートナーの方が、上手なコミュニケーションの訓練を行うことで、DV行為を行なう本人を治療につなげることが可能になります。当院では、DV行為を行なう本人を治療につなげたいと思う、ご家族やパートナーの方のための治療プログラムを行っています。
DV行為の原因の一つに、コミュニケーションの問題があります。コミュニケーションの方法をほんの少し変えるだけで、DV行為について本人が考えることができ、治療につなげることができます。
一般的にはあまり知られていないことですが、現実的には有効で、DV行為を治療につなげることが可能となり、被害にあわれるご家族やパートナーの安全と平穏を取り戻すことも可能となります。 -
DV加害者の方へ
DVご本人(加害者)への治療コースです。当院は通院専門の病院ですので、家事・仕事を続けながら治療に取り組めます。外来診療のかかりやすさで早期発見、早期治療に努めたいと願っています。
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DVの家族への相談
DVのご家族のための治療コースです。ご家族の方の診察はもちろんのこと、DVご本人(加害者)に関するご相談をお受けしております。