ネット依存とは?About Net addiction
この症状にはいろいろな呼び方(ネット依存症、インターネット依存症、ゲーム障害、ゲーム依存症、携帯依存症、スマホ依存症、インターネットゲーム障害など)があります。将来は正式病名が決まり変わる可能性がありますが、いまの段階で当院では、久里浜医療センターでの呼び方に合わせて、ネット依存ということにしています。
高校生~大学生に多く見られ、不登校やひきこもりの原因になると言われています。ネットにはまると実生活とネット世界の区別ができなくなり、そのものを取り上げようとすると、暴力で抵抗されたりします。実世界とインターネットの世界がひっくり返ってしまうのです。また思春期では親への反発もみられ、友達とのつながりを強く求める傾向があり、強迫観念があって、メールには直に返信しないといけない、既読となってるのに返信しないのは失礼だ、既読になっているのに返信がこないため不安で何度も携帯をチェックするなど精神的に不安定な状態となってくると、さらに携帯電話やスマホ、パソコンを手放せない状態になっていきます。22時以降携帯をさわらない、食事中は返信しないなどのルールを決めたことを実行できれば問題ないですが、精神的に未成熟な未成年が問題を認識して自分で解決することはかなり難しいのが現状です。
大人でも依存症という状態になると一人で止めるのは困難で、問題なのに止めないといけないと分かってはいますが、止められないという状態になります。
また結婚や出産で環境が変わり話し相手欲しさからSNSなどのポータルサイトにはまってしまう主婦や、社会人となり一人暮らしを始め、暇つぶしで始めた出会い系サイトがやめられなくなるという方もいます。
ひとことでネット依存といっても、寂しさからの人間関係への依存の場合や、不特定多数との性関係を求める性嗜好障害などの問題があるなど、人それぞれ背景にある問題も異なります。
ネット依存 専門外来
当院は通院専門の病院ですので、勉強、仕事、家事など続けながら治療に取り組めます。
外科に心臓外科、脳外科と専門性があります。脳外科に行って心臓の話をすることもできますが、心臓の手術をする時には心臓外科がよいように思います。精神科は一般には良く知られていませんが、専門性もあります。依存症を本格的に治療する時には専門性のあるところが良いでしょう。学生の場合は学業がおろそかになることで、進学や就職への問題が出ることが考えられますし、主婦では子供の世話をせずネットにはまってしまう、社会人では朝までネットが止められず遅刻する、寝不足で仕事に集中できないという問題も出てきます。
当院では、医師との個別精神療法や、集団認知行動療法など各種教育プログラムを行っております。問題の背景には、躁鬱病や発達障害といった精神疾患がある場合や、実生活における人間関係上や経済上深刻な問題からの逃避で依存している場合もあります。
早期かつ軽症なうちに治療を開始すれば、それだけ早く回復します。
初診のみ予約制となるため平日の昼間の時間帯に受診していただくことになりますが、それ以降の通院は夜間帯の受診も可能ですので通学・通勤しながらの治療が可能です。外来診療のかかりやすさで早期発見・早期治療に努めたいと願っています。
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現役学生・社会人コース
毎週水曜日の夕方に来院して頂ければ夜間診療を行っております。この時間に合わせて、治療プログラムを実施しております。日常的に学校や仕事等に通うことができている方で、学生であれば塾や予備校感覚で、社会人であれば仕事終わりにスポーツジム感覚で通院できます。
※毎週水曜日であれば、治療とプログラム参加を同じ日にご利用頂けます。 -
浪人・自宅警備員コース
学校や仕事等に長期間行くことができなくて困っている方向けのコースです。
生活リズムを立て直すために、利用日や時間を決めて、各種のプログラムを受けることができます。
<診療の守秘義務について>
患者様のプライバシーを守りながら医師による診療を受けることができます。精神科に保険証を使って受診すると会社に知られるのではと心配される方がいます。これは心配無用です。医療従事者には守秘義務があり、職務上知りえた情報を他に漏らしてはならないとされています。医療機関から会社に連絡を取ることはなく、医療機関は会社からの問い合わせに対して本人の承諾を得た上でないと回答しません。また、保険業務を行う社会保険事務所や健康保険組合の職員に対しても守秘義務が適応されます。警察に対しても本人の同意がない場合はお答えしていません。