薬物依存症 家族相談Drug addiction family counseling
当院は、「依存症等の問題を持つ当事者ご本人」との関わり方にお困りのご家族のために家族相談を行っております。
アルコール・ギャンブル・薬物・盗癖・性的問題行動等で、ご家族が問題を感じ、ご本人に何度受診をすすめても拒否される場合も多く対応に困る事も多いと思います。このような時にも相談下さい。
アルコール、ギャンブル、薬物、買い物、盗癖など依存症という病気は、当事者ご本人が病んでいくばかりでなく、ご家族も病気や問題に巻き込まれ、心身の調子を崩してしまうことがある病気です。
注意してもいっこうに改める気配がなく、どう対応していいかわからない、何度受診を勧めても頑なに拒否されてしまう、そのためにご家族は不安やイライラを感じ、落ち込み、不眠になったり、家事が手につかないなどの状態になっていませんか?当事者ご本人が受診を拒否されていても、ご家族のみでまずは受診・相談することができますし、場合によってはご本人に受診してもらうこともできます。
健康保険で家族相談、家族教室の参加が行えます。
初診: 2,010円
再診: 1,260円
※医療費を軽減する *公費負担制度 も使えます。
これを適用した場合、3分の1の料金になります。
初診: 670円
再診: 420円
まずはお電話でご相談下さい。(受付:045-262-0014)
家族相談の種類
当院では、次の2つのタイプの家族相談を行っています。まずは医師の診察を受けて下さい。
①、当事者ご本人が受診を嫌がるケース、コミュニティー強化と家族トレーニングを使用
依存症等の問題を抱える当事者ご本人は、病識が薄いこともありなかなか治療に行ってくれません。何度も受診を勧めても頑なに拒否され、そのためにご家族の不安・心配・イライラなどは増すばかりです。この家族相談は、当事者(問題を抱える本人)に、治療を受けることのメリットを理解していただき、対話の仕方を変えたりして通院していただく気持ちになってもらうためのプログラムです。さらに、家族自身の生活の質を改善し、当事者ご本人との良好な関係を再構築していくことも目的としています。
臨床統計による数値では、当事者ご本人が治療につながった成功率は64~86%であり、平均すると70%の人が何らかの治療に参加したというデータがあります。また、当事者ご本人が治療につながらなくとも、このプログラムを受けたすべてのご家族が、以前と比べて幸福度が増し、抑うつ気分と怒りが減少し、ご家族の結束力がより強まり、衝突が減ったということです。
当院では、このプログラムをテキストを用いて数回のコースで行っています。
- 家族相談・クラフトプログラム
- 毎週 月曜日 14:00~15:30
②、家族教室、アラノン+ジョンソン形式
家族教室は、当事者ご本人との関わり方と依存症問題の解決について適切な方法を一緒に考えていきます。ご家族自身の回復を主眼において、「疾患の理解」「家族の回復」などのテーマに基づく集団精神療法です。
ご家族のニーズに応じながら、当事者ご本人に対する強い不快反応の低減を促進する役割を果たしています。家族教室は同じ体験を持ったご家族と知り合い、今までの悩みや苦しみを語れる場です。病気についての正しい知識を得て、対応に役立ててみませんか?
家族教室の日程
- アルコール依存症(母・父・家族の会)
薬物依存症 家族の会 - 毎週 金曜日 10:20~11:50
- アルコール依存症(妻(配偶者)の会)
ギャンブル依存症 家族の会 - 毎週 月曜日 13:35~15:05
- 性嗜好障害 家族の会
- 第2・4水曜日 13:35~15:05
- ネット依存 家族の会
- 毎週 水曜日 18:50~20:30
家族相談の治療の効果と特色
家族相談には、クラフト以外に代表的なものとしてもう2種類があります。ここでは3つのやり方の特徴と治療効果を一般的な専門書よりまとめてみます。
当院では、①型と、②型+③型(併合型)の2種類を実施しています。
- 種類
- ①クラフト型:当事者ご本人が受診を嫌がるケース
- 特色
- 当事者ご本人に治療を受けていただくための手法について家族が学びます。
ご家族自身が自分のニーズを満たしていく方法も提供します
- 治療効果
- 当事者ご本人が治療を受ける割合は、一般的には64%です。
家族の抑うつ気分、怒り、衝突は減少し、幸福感や結束力は増加します。
- 種類
- ②アラノン型:当事者ご本人と距離をおくケース
- 特色
- ご家族に対して「愛をもって手を放すこと」を提示し、ご家族自身の回復・自立を促します
- 治療効果
- 当事者ご本人が治療を受ける割合は、一般的には10%です。
家族の抑うつ気分、怒り、衝突は減少し、幸福感や結束力は増加します。
- 種類
- ③ジョンソン型:直接対決するケース
- 特色
- 当事者ご本人に問題を直面化し、治療を受けるように説得する機会を備え、ご家族に準備を進めていただきます。
ご本人の通院継続に問題があると言われています。
- 治療効果
- 当事者ご本人が治療を受ける割合は、一般的には30%です。
家族の抑うつ気分、怒り、衝突は減少し、幸福感や結束力は増加します。
*公費負担制度とは?
精神科の外来通院患者を対象とし、国、都道府県、及び指定都市が通院医療の90%を公費で負担する『自立支援医療公費負担制度』があります。
申請されますと通常30%の患者様負担が10%の負担となり、各家庭の収入にあわせ、1ヶ月の自己負担上限額が定められます。
継続的な治療をよりし易くするために、お勧めご案内しています。制度についてより詳しい内容をお知りになりたいときは、お住まいの福祉保険センターにお尋ね下さい。